灼熱のオーストラリアでカンガルーの生活の様子を撮影すべく、BBCの撮影チームと協力しカンガルーロボットを製作しました。
2020年に公開されたSpy in the Wild 2 に出演し、関連ニュースやテレビ番組でも取り上げられ注目を集めました。
技術紹介
衝撃の瞬間を捉える目に仕込んだ4Kカメラ
目に搭載された4Kカメラでカンガルーの生活の様子を撮影。
カンガルーは臆病な性格で人が近づけない状況の中、ロボットカンガルーを使って、数々の貴重な瞬間の撮影に成功。
ジャンプを可能にするリンク機構とスプリング
リンク機構とスプリングを使って、サーボに加わる負荷を軽減することで、小型サーボでのハイスピード駆動を実現。
レスポンスが向上したことで、加速度センサーとジャイロセンサーの値に俊敏に反応でき、ジャンプ動作を可能にした。
カーボン素材で極限まで軽量化
部品の多くをカーボンパイプやカーボン板を加工して作ることで極限まで軽量化。
加工が難しいカーボン板ですが、CNCを使った水中切削により、高い制度と加工時間短縮を実現。
出演映画
Spy in the Wild 2
世界で大人気、Spy in the wildのシリーズ2作目に出演。
灼熱のオーストラリアで暮らすカンガルーの撮影に成功。
Spy in the Snow
極寒の雪山で暮らすカンガルーの生活の様子を撮影に成功。
Spy in the Wildのスピンオフ、クリスマス特番で放送されました。
スペック
大きさ | 60x40x20センチ(長さ、高さ、幅) |
重さ | 1.5kg |
DOF | 8軸 |
CPU | Arduino Mega |
電源 | LiFe 1600mAh |
コントロール | リモートコントローラ (Frsky QX7) |
サーボ | Futaba RS405,RS406 RS304 |
フレーム素材 | アルミ、ABS、カーボン板/棒 |
外装 | 人工毛皮、ウレタンフォーム |
加工機器 | 3Dプリンター、CNC |
製作期間 | 3ヶ月 |
開発者に聞いてみた
開発で一番苦労したのは?
ジャンプするための機構を考えるところです。
いろいろ試行錯誤して、基本設計に辿り着くまでに1ヶ月以上かかりました。
他に大変だったことは?
着地のあとのバランスを取るところですね。
バッテリーを尻尾に内蔵することで、尻尾に重さを持たせ、尻尾の上下で重心のバランスを取るようにしました。
本物のカンガルーのジャンプ映像を何度も見ているうちに、尻尾の動きでバランスを取っていることに気づき、ロボットにも採用しました。
オーストラリアは楽しかった?
地獄のような暑さで、熱中症になりかけました。
事故で親を亡くした赤ちゃんカンガルーにミルクをあげる機会があって、とてもかわいかったです(蹴られたけど)
ギャラリー
ロボットの製作
(株)RoboParaでは、「人からも動物からも愛されるロボット」をスローガンに、数々のロボットを製作してきました。
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